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序文にかえて
パリを皮切りに、アメリカ、ロンドン、そしてスイス等、国外が人生の半分以上になりました。多様な人々や文化や言葉に晒されるのがごく当たり前の日常。その中で色々なことを思ったり考えたりします。音楽と文学と哲学とお酒が、たぶん一番好きなことですが、昨今の国内外の状況には、いつまでもapoliticalでいられるはずもなく、ここでもときどき政治のことを書いたりします。
最新刊 「パリ妄想食堂」(角川文庫) 近著 「神話 フランス女」(小学館) 「難民と生きる」(新日本出版社) 「旅に出たナツメヤシ」)(KADOKAWA) 執筆依頼、その他、お問い合わせはmnagasakaアットマークbluewin.chまで カテゴリ
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2011年 03月 19日
予断を許さぬ状況が続いています。
今回の震災におけるソーシャルメディアの活躍については、すでにあちこちで多くの方が指摘しているところであり、また私自身も覚えたてのツールを通し、かつて経験したことのない速度と濃度をもって情報やアイデアの洪水の中に引き込まれていくことを身を以て体験しています。 ツイッターに関しては、私自身がフォローしている(つまりセレクトしている)ソースにとどまっている限りは、善意と見識、体験にもとづく有用なコンテンツがほとんどなのですが、たとえばユーストリームで日本の報道番組などを見ているときに次々と入り込んでくる無差別、無選別のツイート、あるいはフォロアーのたくさんいる(=つまりそれだけ目立つ存在であるような)人にしばしば寄せられる攻撃的なツイートなどは、ちらっと一瞥しただけで気分が暗くなるような悪意に満ちたもの、無知や誤解に基づくデマなどのあまりの多さにめまいを覚えるほど。こんな未曾有の非常時においてすら、「いじめ」的な行動パターン、匿名という隠れ蓑を着た誹謗中傷からかいといったネット上の暴力がこれほど横行している事実に触れることは、「そういうのは放っておけばいい」とは思いつつ、さすがに少々、気疲れするものではあります。 とはいえ、ソーシャルメディアの「おかげで」つながったり、見つけたりする「めっけもの」(フラン ス語でいうtrouvailleという言葉がぴったりなのですが)にときどき出会うこともまた事実。今日は、 そんな中から二つのとっておきをご紹介しておきましょう。 ひとつは、若者に大人気のHIP HOPバンド、the Black Eyed Peasの最新ビデオクリップ。地震のちょうど一週間前、彼らは新作のクリップ撮りのために短期間、日本を訪れていました。その結果、地下鉄 に乗ったり、高層ホテルから夜景をみたり、と、そういえばどこか、ソフィア・コッポラの映画「Lost in translation」を思わせる作りの、いわば「自然体」撮影のクリップが出来上がったわけですが、そ の編集作業中、日本を襲った大地震、津波、原発の惨事。彼らは、急遽この作品を「日本へ捧げる」ものとすることに決定。冒頭にはメッセージを挿入し、エンディングのところで義援金を募るという作品 に仕上げました。 今回は、彼らにしては珍しく切々としたバラードをバックに映し出される東京。にぎやかでカオティックでクールで、それでいて都会の砂漠的な孤独の表情をもたたえたこの映像は、「震災直前」のジャパンです。ここに映し出されている東京は、わずか一週間後には、まったく別の顔と心をもった東京に様変わりする。そんな悲しく過酷な運命が待ち受けているとを、この時点で一体誰が想像したことでしょう。 「プレ震災」の日本から、「ポスト震災」の日本へ。その劇的な豹変に思いを馳せずにはいられない。そんな映像をみながら、私の心臓はバクバクと音を立て、無性に哀しくもなり、けれど同時になにやら勇み立つような思いがわき起こってくる。これは私にとってそんなクリップでした。 子供たち経由で知ったなんだかよくわかんない「今どきのバンド」(というのがもともとの認識)と、こんな形でパーソナルな再会をするなんて、それこそ想像もしていませんでした。よかったらご覧になってみてください!→ここから ![]() もう一つのめっけもの、それは米国のZac NeuliebというアーチストがつくったHelp Japanポスター(上の画像)。リミテッドエディションのこのポスターの売り上げは全額アメリカ赤十字を通して日本の救援に当てられるそう。義援金を募るのに、デザインもアーチストもいらない、ただ、お金を寄付してもらえばいいだけのことじゃないか、という意見もあるでしょうが、デザインというものがもたらす社会的・心理的なインパクトというものに、私は(もしかしたらナイーブな)信頼を置くものの一人です。 この大変なときに何を呑気な話を、と思われるでしょうか。しかし、たとえ幸いにして最大の難局を乗り越えることができたとしても、そのあとに続く長い長い復興と回復の時間というものがあることも覚えておかなくちゃ、とも思うのです。よき長距離ランナーになるためには、正しい呼吸法やペース配分を知っておかないと。 ――――それが本日の「マイポイント」でした。
by michikonagasaka
| 2011-03-19 07:23
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