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序文にかえて
パリを皮切りに、アメリカ、ロンドン、そしてスイス等、国外が人生の半分以上になりました。多様な人々や文化や言葉に晒されるのがごく当たり前の日常。その中で色々なことを思ったり考えたりします。音楽と文学と哲学とお酒が、たぶん一番好きなことですが、昨今の国内外の状況には、いつまでもapoliticalでいられるはずもなく、ここでもときどき政治のことを書いたりします。
最新刊 「パリ妄想食堂」(角川文庫) 近著 「神話 フランス女」(小学館) 「難民と生きる」(新日本出版社) 「旅に出たナツメヤシ」)(KADOKAWA) 執筆依頼、その他、お問い合わせはmnagasakaアットマークbluewin.chまで カテゴリ
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2012年 06月 22日
私が個人的にフォローしている唯一のファッションブランドツイッター「イヴサンローラン」の本日のツイートによると...。
エディ・スリマンがメゾンサンローランの総合的なクリエイティブディレクターとして起用されたのが今年の三月。間もなくその初のコレクション(クルーズ)がバイヤー限定でグランパレで公開される予定だが、それに先立ち、メゾンのクリエイティブステュディオがパリからロスへと移動することになる、というニュースが発表された(本日付けWWD)。新生サンローランのコンセプトは、Retro brandingというものらしい。 ピエール・ベルジェ(サンローランの生涯にわたる公私共のパートナー、実業家でありコレクターであり、メゾンサンローランの創設者でもある人です)もこれにはお墨付きどころか手放しの賛辞を捧げている、と同記事には書かれていた。 「デザイナーの波長が時代とストリートに合っているべきであるとするならば、アヴェニューモンテーニュよりもメルローズアヴェニューからこそ学ぶべきものがあるはずだ。フランス人が、いまだにオートクチュールと「パリのシック」という神話に裏打ちされた古くさいファッションシステムの奴隷であり続けているのに対し、アメリカ人のほうがよっぽど現代のライフスタイルと波長が合っているのだから」(ピエール・ベルジェ) ムッシュ・サンローランとピエール・ベルジェがメゾンサンローランをつくったのは1961年。その時代のパリ左岸のスピリットを一匹狼的に背負って立ち、その象徴としてプレタポルテラインは「サン・ローラン・リヴゴーシュ」と名づけられたわけだが、今後はこれが「サンローラン・パリ」という名になるそうだ。かつてのパリにおける「左岸」が、今の世界における「パリ」になる、という解釈なのか、それとももう少し直感的な、あるいはマーケティング的な判断がそこに働いているのかはもちろん私にはわからない。 古き良き時代を懐かしがるのはものすごく簡単で自然なことだけれど、そもそも左岸的なるものとしてスタートしたサンローランであってみれば、そこには懐古趣味の入る余地はないわけで、その意味ではこの度の大変革は喜ばしいニュースということに、やはりなるのだろうか。 (メゾン)サンローランと同い年の私の気持ちは千々に揺れる。サンシュルピスのあのリヴゴーシュ・ブティックで20代のとき初めて買ったスーツ、(着ないけど)今でもちゃんと持っている。サファリルックもタキシードも素敵で素敵でため息が出たものだった。サンローランの広告塔的存在だったカトリーヌ・ドヌーヴは、中絶禁止法反対運動に大きな役割を果たしたあの超有名ヌーヴェルオブセルヴァテゥール誌の「私も堕ろしました」リスト(le manifeste des 343 salopes)に、他の多くのセレブ女性(サガン、ボーヴォワールなどなど)と共に、堂々と自分の名前を載せちゃったりした、そんな女性だったんだっけ、そういえば、というようなこともついでに思い出す。 それにしてもベルジェ氏はえーっと、確か80歳を超えているはず。そのお年でずっとずっと革新的であり続けられる、ただその一点だけとってもすごい人だと思う。それはそうなのだけれど、ノスタルジーというやつが、やはり私自身の思考を丸く予定調和的にしてしまうことはやはり否めない。近頃のパリは、本当にどこもかしこもロシア人と中国人だらけで、それはもちろん全然構わないんだけど、ああ昔は・・・・と意味なく過去を美化して懐かしがっているその「気分」はどうしたって否定できるものではない。 ともかくは、今秋パリコレで発表される2013春夏コレクションを拝見して、そのあと、また感想を新たにもってみましょう、というスタンスでとりあえず、この件についてはおしまい。
by michikonagasaka
| 2012-06-22 22:56
| 考えずにはいられない
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