序文にかえて
パリを皮切りに、アメリカ、ロンドン、そしてスイス等、国外が人生の半分以上になりました。多様な人々や文化や言葉に晒されるのがごく当たり前の日常。その中で色々なことを思ったり考えたりします。音楽と文学と哲学とお酒が、たぶん一番好きなことですが、昨今の国内外の状況には、いつまでもapoliticalでいられるはずもなく、ここでもときどき政治のことを書いたりします。
最新刊 「パリ妄想食堂」(角川文庫) 近著 「神話 フランス女」(小学館) 「難民と生きる」(新日本出版社) 「旅に出たナツメヤシ」)(KADOKAWA) 執筆依頼、その他、お問い合わせはmnagasakaアットマークbluewin.chまで カテゴリ
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2016年 12月 15日
ユニセフは今なお、19人の職員、12人のボランティア、そして多くの現地スタッフとともに現地にとどまり続けている。 「これまで飲料水や燃料を届け続け、7千人の子供達に予防注射をしてきた。このショッキングな戦争によってトラウマを受けた子供達に心理的なケアを提供する必要性も我々は痛感している。状況は大変厳しい。一ヶ月前、我々の事務所はグラナタ砲による爆撃も受けた」(ユニセフ・シリア支部長ハナ・シンガー氏) 以下は「国境なき医師団」が一昨日に出した緊急声明(拙訳。原文英語)。「国境なき医師団」は、人道支援よりも政治的な利害関係を優先しているとしてEUを批判、そのEUからの財政支援を拒否したことは記憶に新しい。彼らもまた、数人の医療スタッフが現地にとどまり、身の危険と背中合わせで支援活動を続けている。 2016年12月13日 アレッポの戦況が最悪な事態に至る中、国境なき医師団は、市民に対する暴力、そしてそれを阻止するために何かを出来たはずのすべての人々の沈黙、受動に深い憤りを覚えている。国境なき医師団は、すでに制圧されたエリア、これから政府軍によって制圧されるエリアにおいて、敵対するすべての当事者たちに市民を保護する義務を果たすことを強く求める。 アレッポ東部の占領地区に人道支援のアクセスを確保するために、国連、および我々を含むすべての支援活動母体が行ってきた交渉は、すべて失敗に終わった。逃げたい時、逃げたいところで逃げる、というその機会すら、ほとんどの場合、彼らには与えられていなかった。患者を搬出することもできず、病院の必要物資を揃えることも叶わず、ここから身動きができない人々を助けられなかった。こうした失敗の責任を、すべての関係者は負っている。 数人の医療関係者が今もなお、東アレッポの極限的な状況の中で支援を続けている。今日明日、どうなるかわからない自らの状況に彼らもまた、大きな恐怖を抱いている。医療従事者、そして、患者たちは、国際人道法によって保護される権利を持つ。 市民に対する尋常でない惨たらしさを記録したこの紛争の只中で、国連の緊急声明に同調し、国境なき医師団はこの地域の人々の運命について強く憂慮している。 「国境なき医師団が長年の活動で経験した最悪の危機の一つだ。戦争にすら、ルールがある、ということをすべての当事者に申し上げる。市民が安全を求めて逃げることができ、病人や怪我人が搬送され、前線で捕まった人々の保護や人道支援のための手段が確保されるようすべての当事者が尽力することが最大最重要である」(テレーザ・サンクリストヴァル 国境なき医師団アレッポ緊急支部長) ・・・・・・・・・・・・・ 二日前、アレッポが制圧される数時間前の記事で、「やりきれない」と書いた。今もその思いに変わりはないが、他方、国家間の思惑、パワーポリティックスとは無関係なところで、今日も明日も、苦境にある人への支援をし続ける個人や団体も沢山ある。医者でもなく、ソーシャルワーカーでもない一般人ができることなどタカが知れている、と長らく私自身、自分の無力さも含め、悲観的だった。けれど、スイスやドイツで知り合った普通の市民たちの共感や連帯や支援の具体例を沢山目にした今は、少し考えが改まった。 以下から、ユニセフと国境なき医師団の難民支援活動への募金ができます。
by michikonagasaka
| 2016-12-15 18:18
| 考えずにはいられない
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