序文にかえて
パリを皮切りに、アメリカ、ロンドン、そしてスイス等、国外が人生の半分以上になりました。多様な人々や文化や言葉に晒されるのがごく当たり前の日常。その中で色々なことを思ったり考えたりします。音楽と文学と哲学とお酒が、たぶん一番好きなことですが、昨今の国内外の状況には、いつまでもapoliticalでいられるはずもなく、ここでもときどき政治のことを書いたりします。
最新刊 「パリ妄想食堂」(角川文庫) 近著 「神話 フランス女」(小学館) 「難民と生きる」(新日本出版社) 「旅に出たナツメヤシ」)(KADOKAWA) 執筆依頼、その他、お問い合わせはmnagasakaアットマークbluewin.chまで カテゴリ
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2018年 07月 05日
取材でジュネーブへ。 電車を降りようとデッキに立っていたら、ネクタイなしスーツ姿でリュック背負った長身細身グレーヘアの男性が本を読みながら、やはりジュネーブで下車するらしくこっちに歩いて来た。二宮金次郎を思わせる爽やかにして貪欲な読書姿だ。デッキには彼を含めて男性が5ー6人ほど。いずれも弛緩した顔で携帯に没頭している中、相変わらず一心不乱の立ち読み・我が二宮金次郎の勇姿がなかなかカッコいい。 金次郎の好み知りたさに、多少無理してのぞいてみたその本の題名は「Angry Chef」。英語の本でした。 何だろうとググってみたところ、どうやらこれは世にはびこる狂信的デトックスだのスーパーフードだのに対して「ざけんじゃねえ! インチキ化学もほどほどにせい!」と怒れるシェフ、アンソニー・ワーナー氏が物した本らしい(もともとはブログだった由)。 氏、曰く、 ”the end point of that stupid, pointless detox salad you chose for lunch lies here. It is people claiming they can cure deadly disease with carrot juice and enemas.” “detox isn’t real” it’s “pseudoscientific bullshit” なるほど。よくわかる、共感できる、と思いながら、ジュネーブ駅裏の和食屋さんのカウンターで一人ご飯。 お隣のイタリア人カップルは白ワイン一本軽々空けたあと、お酒を3dl新たに注文。私が(ほぼ食後酒的に)飲んでた白川郷の純米にごり酒に興味津々だったので、適当に説明して差し上げつつ、自由に喋るという行為そのものの解放感に浸る。と同時に、普段、不得意なドイツ語(特にスイスドイツ語)環境でいかに自分が萎縮して本来の社交性をまったく発揮できていないかを改めて思い知る。言葉で本領発揮できない環境は、大げさにいえば自分にとってはちょっと生き地獄的なもの。歌を忘れたカナリアの悲哀に心寄せずにはおられない。 フランス語環境でちょっと深呼吸。 「怒れるシェフ」、読んでみようかね。
by michikonagasaka
| 2018-07-05 06:00
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